愛とはなにか
愛ゆえに愚かで、そして愛ゆえに儚く美しい人間にとって永遠のテーマ。
振り返ってみれば、今までの私は、恋に恋をしていたり、想い出を美化していたり、いつも独りよがりだった。
稚拙にも、共通点や偶然が多いことを運命だと思っていたけれど、違いこそ受け入れ愛おしく感じるものだと思うようになったのは最近のこと。
「好きな食べ物が一緒だ」より、「人参は嫌いだけど、あなたが好きなら食べてみよう」と思えるような。
凝り固まった価値観を溶かしてくれるような、狭まっていた視野をぐっと広げてくれるような、そんな影響を受けられたら幸い。
昨日、ごま団子を3人前頼んだんだけど、1人前しかこなくて
残りの2人分を待って、やっと揃ったから、一番最初にきたものを取ろうと思っていたの。
そうしたら友達が「一番最初にきたやつは冷えているだろうからみんなで分けよう」って言ったのを聞いて驚いた。
これ、愛だ。
自分を犠牲にするよりも愛だ。
私の中でストンと落ちるのが分かった。
昔、お母さんの分だけおかずがなかったり、「いる?」って聞いた時「いらんけん食べり」って言われるのもあんまり嬉しくなかった。
ピノでも雪見だいふくでも、「いる?」って聞いた時「いる!」って返ってきた方が嬉しい。
自分が好意でしていることも、ちょっとずつ心をすり減らしてしまう。
愛とはそのものの価値を認めること。
本当に相手のことを思うのなら、相手に価値を認められた自分をも尊重すべきだ。
自分を蔑ろにしていたら、他人からも蔑ろにされてしまう。
私はそうならないために、強くありたい。
満員電車でつり革も持てずに他人に体重を委ねる人が数多の中で、私は絶対に自分の足でしっかりと立っていたい。
つり革もまた体重を委ねるものではなく、時に自分を支えるものだから
私は掴むことなく、ただそこにあることが確認できていれば安心できる。
友愛と自己愛と、恋愛の話。