時間を守らなくなった話

 

私は時間を守る。

基本的に待ち合わせには相手よりも先に着いていることが多い。

 

それは母からの教育。

「人を待たせてはいけない」ということは物心ついた時から常々言われていて、例え家族に対してもそう。

 

時間に余裕を持って出る。

それがうちでは当たり前だった。

 

だけど、多分私は元々そういうタイプではない。

余裕を持つよりオンタイムがいい。

 

例えば、

待ち合わせに間に合う時間に出ていたのに、電車の遅延で遅刻した場合、

それは私が原因ではなく、電車の遅延というトラブルが起きたからこその結果。

 

いたしかたない。

 

一方で、私の友達は時間を守らない人が多い。

それは私の精神にとってよくなかった。

 

どうせ遅れてくるならもう1本後の電車に乗ればよかった。

もう1本後なら乗り換えで待つ時間もそんなになかったのに。

この時間に間に合うためにわざわざ調整したのに。

とか、不満が出てくる。

 

きっと、自分が無理をして時間を守っているから、それをしてくれない相手に対して腹が立っていたんだと思う。

 

私は無理をしてまできたのに、あなたはそれを私にしてくれないの?まで思っていた。

 

(精神疾患を持つと「なんで私はこんなにしているのに、返ってこないの?」という思考になりやすいです。みなさんお気を付けて。)

 

そこで私は「ish」という言葉を知った。

例えば11-ishなら11時「くらい」という意味。

 

これからは1本前の10:38に着く電車じゃなくて、11:03に着く電車でいい。

おまけに、30分に1本しかない地元と違って、東京は3分待てば次の電車が来る。

 

心が軽くなった。

 

他人は変えられない。

 

「時間を守ること」がどんなに正しいことだとしても、それを他人に強要するのはとても疲れるし、独りよがりで悲しくなる。

 

だから自分のかたい所を少し柔らかくすれば、傷付くことも減るんだと思う。