なにかへの憧れ
「憧れているひとはいる?」
と聞かれると答えられない。
あんまり自分で言いたくはないけど、
私は変わり者だし思想が強い。
他人に強要することはないけど、自分はこうするっていうのが、昔からはっきりとしている。
だからこそ人を受け入れる許容量のない子供の頃は、よく仲間はずれにされていたんだと思う。
オリジナルでいたいというより、色んなものに影響を受けて、色んな要素で構成されていれば、それは自分らしさなんだと思う。
おまけに私は飽き性で、誰かの背中を追いかけ続けるというのが得意では無い。
吹奏楽をしていた時も、先輩の音色より、百回に一回だけ出る自分の綺麗な音色が好きだった。
有名なカメラマンの写真より、百枚に一回だけ撮れる自分の綺麗な写真が好き。
時折美しい言葉には陶酔するけど、言い回しを真似ようとは思わない。
これからもきっとずっと目標は定まらないと思う。
憧れるって相手との境界線をひくようなもので、ずっと近づけない様な気さえする。
この私の「憧れ」は正しい意味ではない。
そもそも憧れとは
ある人や物事に対して、強く心引かれ、その存在や状態を自分自身に求める心情を表す言葉
らしい。
強く心引かれ、引かれっぱなしで
その存在や状態を自分自身に求めることがないのかもしれない。
言わば「憧れそこない」
でもそれでもいいんじゃないかなぁ。
「こうなりたい」が定まっていなくても、自分なら半端な判断はしないだろうという信頼があれば、それに応えるプライドがあったら、いいんじゃないかなぁ。
そんな憧れそこないな私が、ある時急に憧れを見つけても、それはそれで素敵だね。
そんな運命的な出会いを探してる。